【法令改正】一人親方の安全衛生対策が変わります

労働安全衛生規則の改正で、危険有害な作業を行う事業者は

作業を請け負わせる一人親方等や、同じ場所で作業を行う労働者以外の人に対しても、

労働者と同等の保護が図られるよう、新たに一定の措置を実施することが事業者に義務付けられます。

 

法令改正の主な内容

1.作業を請け負わせる一人親方等に対する措置の義務化

● 請負人だけが作業を行うときも、事業者が設置した局所排気装置等の設備を稼働させる等の配慮を行うこと

● 特定の作業方法で行うことが義務付けられている作業については、請負人に対してもその作業方法を周知すること

● 労働者に保護具を使用させる義務がある作業については、請負人に対しても保護具を使用する必要がある旨を周知すること

 

2.同じ作業場所にいる労働者以外の人に対する措置の義務化

● 労働者に保護具を使用させる義務がある作業場所については、

  その場所にいる労働者以外の人に対しても保護具を使用する必要がある旨を周知すること

● 労働者を立ち入り禁止や喫煙・飲食禁止にする場所について、

  その場所にいる労働者以外の人も立ち入り禁止や喫煙・飲食禁止とすること

● 作業に関する事故等が発生し労働者を退避させる必要があるときは、

  同じ作業場所にいる労働者以外の人も退避させること

● 化学物質の有害性等を労働者が見やすいように掲示する義務がある作業場所について、

  その場所にいる労働者以外の人も見やすい箇所に掲示すること

 

措置義務者も変わります!

事業者の請負人に対する配慮義務や周知義務は、請負契約の相手方に対する義務です。

三次下請けまで作業に従事する場合は、一次下請けは二次下請けに、二次下請けは三次下請けに対して義務を負います。

 

 

 

 

周知の方法

周知は①~④のいずれかの方法で行ってください。

① 常時、作業場所の見やすい場所に掲示または備えつける

② 書面を交付する

③ 磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずるものに記憶した上で、

  各作業場所にこの記録の内容を常時確認できる機器を設置する

④ 口頭で伝える ※複雑な内容は①~③の方法で

 

「配慮義務」とは、「配慮すれば結果を伴わなくてもいい」というものではありません。
一人親方や作業に従事する労働者以外の方も、労働者と同等の安全・保護が図られなければいけません。
周知を受けた請負人自身も、確実にこの措置を実施することが重要です。
作業場所に携わる事業者も請負人も労働者も労働者以外も、それぞれがそれぞれの措置を
確実に実施することが安全な作業場所には欠かせません。

 

 

一人親方様・中小企業様向け労災保険についてはこちら → 労働保険事務組合

 

 

<参考リーフレット>

2023年4月1日から危険有害な作業を行う事業者は一定の保護措置が義務付けられます

2023年4月より労働者と同じ場所で危険有害な作業を行う個人事業者等の保護措置が義務付けられます

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