【新しい働き方】テレワークの導入は検討してますか?
投稿日:2022.02.10
「テレワーク」とは?
「テレワーク」とは、インターネットなどのICTを活用し自宅などで仕事をする、時間や場所を有効活用できる柔軟な働き方です。
「tele=離れた」「work=働く」を組み合わせた造語です。テレワークの代表的なものは、以下の3つに分類されます。
1.在宅勤務
自宅で業務に従事する働き方です。
通勤に要する時間がないため、その時間を有効活用することができます。
例えば、育休明けの労働者が短時間勤務と合わせて勤務したり、保育園に近い場所で勤務したりすることで、仕事と家庭の両立に資する働き方です。
通勤の負担はありませんが、プライベートとの区別や労務管理において最も配慮が必要な働き方です。
2.サテライトオフィス勤務
自宅近くや通勤途中の場所に設けられたサテライトオフィス(シェアオフィス、コワーキングスペースを含む)で業務に従事する働き方です。
通勤時間を短縮しつつ、在宅勤務より作業環境の整った場所での就労が可能となります。
労務管理は在宅勤務よりしやすくなります。
3.モバイル勤務
労働者が自由に働く場所を選ぶことができる・外勤者の移動時間を利用できる等、柔軟な勤務による業務の効率化が望める働き方です。
「ワーケーション」もこの働き方の1つと言えます。
一方、ネットワーク接続が場所によって変わるなど、セキュリティ管理の配慮が最も必要となります。
テレワーク導入のメリット・デメリット
企業のメリット
- オフィスのスペース削減、電力などのコスト削減
- 柔軟な働き方ができることから人材の有効活用
- 災害時(新型コロナウィルス感染症の感染拡大時など)にも事業継続が可能
- 通勤負担の軽減による多様な人材の確保
- 企業イメージのUP
労働者のメリット
- 通勤負担の軽減によるプライベートの充実
- 新型コロナウィルス感染症の感染予防効果
- 障がい者や高齢者の就業機会の拡大
- 業務に集中する環境での効率UP
企業のデメリット
- 導入に係る費用
- 労務管理・人事評価の難しさ
- 情報漏洩の危険性(セキュリティ管理の補強)
労働者のデメリット
- 同僚・上司とのコミュニケーション不安
- 通信費・光熱費の負担
- プライベートとの切り替え
導入に向けてやるべきこと
1.業務の切り出し
日頃の業務を見直し、不必要な捺印や署名の廃止、書類のペーパーレス化、決裁の電子化、オンライン会議の導入などに取り組みましょう。
テレワークでは難しいとされてきた業務も、一旦やってみたら意外にできることが分かったというケースは多いです。
また、テレワークに対する職場内の意識改革も大事なポイントです。
2.テレワーク対象者の選定
業務命令でテレワークを実施する場合も、労働者がテレワークを希望する場合も、労働者本人の納得の上で対応する必要があります。
また、雇用形態の違いのみを理由として対象者から除外することはできません。(通称パートタイム労働法や労働者派遣法に基づき)
3.費用の負担
テレワークを行うことにより、労働者に過度に負担が生じるのは望ましくありません。
費用負担についてはトラブルになりやすいので、労使間でよく話し合うことが必要です。特に、労働者に通信情報機器、作業用品その他の負担をさせる場合には、当該事項について就業規則に規定しなければならないこととされています。
あらかじめ労使間の十分な話し合いのもと、就業規則等に定めることが望ましい事項
テレワークのルールづくり
労働基準法上の労働者については、テレワークを行う場合、以下のような労働基準関係法令が適用されます。
- 労働基準法
- 最低賃金法
- 労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
テレワークを円滑に実施するためには、使用者は労使で協議したルールを就業規則に定め、労働者に適切に周知することが望ましいです。
また、テレワークでは周囲に上司や同僚がいない環境で働くことになるため、労働者が上司とコミュニケーションをとりにくい、上司が労働者の心身の変調に気づきにくいという状況となる場合が多いです。
テレワークにより生じやすい状況を念頭に置いたメンタルヘルス対策についても、計画的に取り組みましょう。
テレワーク導入に伴う就業規則の変更・関連助成金の申請や、労働時間の取り扱い・労災申請についてのご相談は当法人担当者または下記お問い合わせよりお寄せください。
<参考リンク>(厚生労働省HPより)